異年齢保育とは?

2017/09/04

保育園・幼稚園共に大切にされている保育。それは異年齢での交流です。核家族や一人っ子が増えた現代、他の年齢の子どもたちと関わることが少なくなっています。同年齢の子どもと関わることももちろん大切ですが、他の年齢の子どもたちと関わることにより、「思いやりの心」「優しさ」など心の育ちが高まります。

異年齢保育とは?

どの施設でも大切にされている「異年齢保育」。異年齢保育は言葉の通り異年齢が同じ活動を行い共に過ごすことです。主に幼児クラスを中心に異年齢保育を行っているケースが目立ちます。

また、月1回程度異年齢の子ども同士で過ごす異年齢交流や、土曜日保育のみ人数の関係で異年齢保育を行っているところも多いですね。

活動の内容によっては横割り保育になり、子どもたちの成長に合わせた活動を行っています。異年齢保育で気をつけたい事は、設定保育の内容です。3歳児~5歳児まで楽しめる段階を考えながら進めていきましょう。

異年齢で行う設定保育のコツについてはコチラ

異年齢保育のメリット

異年齢保育には、年上・年下共にメリットがあります。どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

【年上の子どもにとってのメリット】

  • 年下の子どもと関わることにより、自分の知識を言葉で相手に伝えようとする
    ※わかりやすく丁寧に説明するので、言葉や考える力がつく
  • 自然と気づかったり、お手伝いをすることにより、先生たちに褒められ自分自身の自信につながる
  • 遊びの工夫など提案などしてお兄ちゃん・お姉ちゃんの気持ちになり意欲的に取り組む姿勢が現れる
  • 責任感の芽生えが見られるようになる

【年下の子どもにとってのメリット】

  • 年上の子どもの姿をみて、憧れや尊敬する気持ちをもつ
  • 学び・刺激が多く真似をしたくなる
  • 興味の幅が広がり好奇心がわく
  • お兄ちゃん・お姉ちゃんにしてもらったことが嬉しく、次は年下の子どもに自分がしてもらったことをしてあげられるようになる
  • 年上の子どもに褒めてもらった事が意欲につながる

小さい子どもはなぜか先生の話より、お兄ちゃん・お姉ちゃんのいう事を良く聞きますよね。自分に近い存在であり、子どもたちの促す言葉に気付かされることもあります。

異年齢保育で注意する点

異年齢保育の場合は、保育士の力が問われるようになってきます。異なる年齢を一つの部屋で保育を行わないといけないからです。設定保育は段階を踏まえて考え進めていくことができますが、自由遊びの時間になるとどうでしょうか。

個々で遊んでいる遊び一つにしても、5歳児が遊んでいる中に、憧れの存在、お兄ちゃん・お姉ちゃんと一緒に遊びたい3歳児の子どもが急に入って来ることによりルールが乱れたり、遊びが変わってしまうこともあります。部屋遊びではブロックや廃材で作った作品なども悪気なく壊してしまう子どももいます。

また、3歳児が遊んでいるおもちゃを年上の子どもが欲しいと思った時に言葉で伝えると共に、良くない言い方や無理矢理取る姿など見受けられることもあるでしょう。互いに負担は大きく感じ、ストレスを感じてしまう事もあります。

その上で、異年齢保育を良く思う保護者もいれば、良く思わない方もいます。

3歳児の保護者は特に、大きい子どもと過ごすという事で怪我をさせられないか、きつく物を言われないかなど心配事も多いようです。
安全性はもちろんの事、保育士は視野を広げるだけでなく、子どもたちの声もしっかり聞いて配慮しなければなりません。

年長児~異年齢交流で関わろうとしない子どもに対してについて>>



異年齢保育は子どもたちの成長もありますが、保育士も一度に異なる年齢の保育をする為、横割りとは違った配慮を考え沢山の刺激を受けます。その経験が自身を成長させることになり、保育への興味関心が深くなることでしょう。

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