1歳児に多いトラブル、噛みつきが起きた際の対応方法

2017/09/14

まだ言葉で思いを伝えられない1歳児。この時期は、噛みつきを始めとする子ども同士のトラブルが1番多い時期でもあります。噛みつきを事前に防ぐためには?そして、起きてしまった時の対応方法をご紹介します。

なぜ噛みついてしまうのか?

噛みついてしまう原因はいくつもあります。玩具の取り合い、場所の取り合い、近くに友達の腕があったから、自分に注目してほしいから…。

1歳児の子どもは自分の思いを言葉で伝える事が難しいので、嫌だった気持ちやイライラした思いを噛みつきや引っ掻きといった行動で表してしまうのです。時には全く理由がなく噛みついた様に見える時もあります。しかし、子どもの中では何か理由があるのです。

保育園で過ごしている時間だけではなく、家庭での満たされない思いを噛みつきという方法で表現している場合もあります。しかし、保育園で起きた怪我は全て園と保育士の責任となります。

その為、保育園では噛みついた子どもにも噛みつかれた子どもにも、その保護者にも適切な対応をする必要があるのです。

噛みつきを防ぐ為には

1歳児では、子どもが何人か固まって遊んでいたら噛みつきやトラブルが起きると考えた方が良いでしょう。子ども同士で仲良く遊んでいたと思った次の瞬間に噛みつきは起こります。その為、保育士は子ども同士で遊んでいる時にも必ず傍に付き怪我に繋がる様なトラブルが起きたらすぐに止められる様に配慮します。

また噛みつきが多い子どもには、保育士と1対1でじっくりと関わる時間を設けましょう。自分に注目してもらいたいという思いから噛みついている場合には、その方法で満足して噛みつきがなくなる場合もあります。しかし、いつでも1対1で対応できる訳ではありませんし、噛みつく子どもはクラスに1人とは限りません。

そんな時には、保育士同士の連携が大切です。必ずその子どもがどこで遊んでいるかということを把握し、声を掛け合います。見張っている様に感じるかもしれませんが、保育士としては周りの子どもが怪我なく過ごせる様に配慮することも大切な役割りです。

噛みつきが起きた時の対応

噛みつきが起きてしまった時には、噛んだ子どもと噛まれた子どもを他の子どもから離して対応します。まずは、噛まれた子どもを落ち着かせ、患部を冷やします。患部を揉むとその時は跡が消える事もありますが、後に浮き上がってきますので揉まずに冷やしましょう。

そして、噛んでしまった子どもには分かりやすい言葉で「痛いから、噛んだらいけないよ」と伝えることも必要です。あまりに難しい言葉で話をしても子どもには伝わりません。大きな声で叱ることは怖かったという記憶だけが残りますので逆効果です。真剣な顔でいつもよりも低い声でゆっくりと話をすることがポイントです。

玩具や場所の取り合い等、理由がはっきりとしている場合には、使いたかったという子どもの気持ちを受け入れた上で、「かしてってお話してね」と言葉で思いを伝える方法を伝えてあげましょう。

保育士の人数に余裕があれば、噛んでしまった子ども、噛まれた子ども、他の子ども達を見る保育士と役割分担をして対応しましょう。

噛まれてしまった子どもの保護者には状況説明をして謝罪をします。噛んだ子どもの名前を言う事はトラブルに繋がりますので控えましょう。

噛んだ子どもの保護者に伝えるかということは、園の方針によって違います。園で起きたトラブルは園の責任ですが、あまりに続く場合には保護者に話をして自宅での様子を聞く場合もあります。園の方針に沿って対応をしましょう。



保育士にとって悩みの1つである噛みつき。言葉で思いを伝えられる様になれば噛みつきによるトラブルは必ず減っていきます。保育士同士で連携をとり、子どもの気持ちに寄り添った対応をしてあげたいですね。

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