保育の仕事をしていて思わず笑みがこぼれてしまう場面

2017/05/12

保育の現場では、毎日色々な事が起こります。その日によって気分も表情もコロコロと変わる子どもたち。それはもう一分一秒、忙しく変わるのです。さっきまで笑って遊んでいたのに、怒ったり泣いたりまた笑ったり・・・。今回は子どもたちの日常の一部分にスポットを当て、ほっこりエピソードをお伝えしたいと思います。

子どもの気分はコロコロ変わる

二歳のみーちゃんが窓から外を眺めていた10月も半ばに入った頃です。

保育園の歩道沿に赤い実を発見して、「先生、あの赤いのはなぁに?」と尋ねてきました。その声に周りの子も反応して、「どれ?どれ?」「見たい!」と寄ってきました。

「あ!きっとりんごじゃない?」とみーちゃんが言うと「ほんとだ。りんごぽいー」と嬉しそうな一歳のまなちゃん。

「りんごぽいー!りんごぽいー!」どうやらまなちゃんはこのフレーズが気に入ったようで何度も何度も繰り返していました。

実はこの赤い実、リンゴではなく石榴なのです。園長先生が「赤い実、採れたよー」と見せてくれてりんごじゃないと発覚したそれからもまなちゃんの中では「りんごぽいー」が大流行

ある朝、不機嫌に登園したまなちゃんは、何から何まで「ちがうー!いやー!」と叫んでいました。

そう、まなちゃんはイヤイヤ期真っ只中。

お母さんがどれだけ言葉をかけても全部「いやー」、大好きな保育園もいや、お母さんと離れるのもいやと泣き叫んでいたまなちゃんを抱き上げて、「見てみて。あそこにあるのはなんだろうね?」と声をかけると

「あー!りんごぽいあったー」と満面の笑み

赤い実のおかげで「お母さん、いてらしゃーい」とさっき泣いていたのが嘘のようです。

子どもが泣いているとお母さんも後ろ髪をひかれてしまうものですが、笑ってくれるだけで心が軽くなり、お母さんも笑顔で仕事に行けました。

一歳児特有のイヤイヤ期は、保護者の方だけでなく、時には保育士も手を焼くこともありますが、たった一つの赤い実が子どもにも保護者にもそして、私たち保育士のも笑顔をもたらしてくれるのでした



忙しい最中に子どもに泣かれてしまうと心に余裕もなく、真っ向から泣いている事象と向き合ってしまい、余計に困ってしまう事ってありませんか?
そんな時、まずは一呼吸。そして、周りを見渡してください。子どもの好きなもの、好きなこと、興味を示すものって日常の中にちゃんと存在しています。そして、ちょっと気分を逸らしてあげて下さい。普段の生活の中で保育士も子どもも笑顔になれる瞬間がありますよ。

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