なかなか関係が築けない・・・子どもはどこまで先生を試す?

2021/09/29

「信頼」・・・信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち。(国語辞典 引用)
子どもの頼りになる存在になれていますか?保育園や幼稚園の保育士とは、子どもが親から離れて出会う初めての大人と言えることが多いと思います。今までは何を言わなくても無条件に許されて受け入れられてきた世界から突然いろいろなことを自分でして、いろいろな気持ちと交差する目まぐるしい世界へと誘われていくわけですが・・・いますよね、なかなか心の扉を開けてくれない子どもたち。今回は、そんな子どもたちの気持ちに寄り添って考えていきたいと思います。

子どもとの関係を築くとは?

子どもと関係が築けたと思う瞬間はどんなときですか?

子どもが笑ってくれた瞬間・手をつないでくれた瞬間・ギュッとしてきてくれた瞬間・名前を呼んでくれた瞬間その他、人により「関係が築けた」と思う瞬間は異なります。例えば、手をつないだという事ではまだまだ満足できない保育士がいたとしても、周りの保育士からは羨ましがられていることもあります。

関係が築けないことに関して、何で私の気持ちを受け入れてくれないの?早く関係築きたい!と、その思いから、ずけずけ子どもの心の中に入ってしまうことが一番やってはいけない事です。

その子自信の得意不得意な先生もいる事でしょう。少し落ち着いて自分の言動などを見ていきましょう。

あなたは子どもを受け入れていますか?

保育園の規模によりますが沢山の園児と関わる保育士。

また、クラス担任になると3歳児は20人に対し担任1人以上、4.5歳児だと30人に対し担任1人以上と規定で定められています。20人いれば20通りの性格がおり30人いれば30通りの性格がいます。

そのみんなに対して同じ対応を行っていますか?

一人で何でも出来る子に対しては見守り、援助が必要な子に対してばかり気にかけていませんか?また、ちょっかいをよくかけてくる子どもに対しての対応。ふわぁんとしたタイプの子どもへの対応など様々な子どもに対して、先生はみんなの事が大好きだよ、という気持ちで受けいれていますか。

子どもの読み取る気持ちや感は鋭く、先生は僕の事を良く思っていないのかな?どこまで受け入れてくれるのだろう…そんな心理より子ども達は先生を試していくのです。

試される=興味をもってくれている

注意をしても全然言う事を聞いてくれない。わざと悪い事をしているという子どもは、自分が本当にこの先生に受け入れてもらえているのか、どこまで受け入れてくれるのかを試しています。

なぜ試しているのかというと先生に興味があるからです。

子どものすることだし試されているのであれば受け入れようと、思うことは大切かもしれませんが、本当に注意をしないといけない事はきちんと伝えましょう。

ここで間違ってはいけない事ですが、注意をすることと怒ることは全く違うということ。子どももその違いには必ず気づきます。真剣な眼差しで注意をする事、許せなくて怒ること、同じ内容を伝えても響き方・とらえられ方は全く違います。

後者は試されなくもなってしまう可能性も…。時にあなたの気持ちを子どもに伝える事も必要です。

大切なのは、信頼関係

「家庭」という小さな世界から、保育園、幼稚園という大きな世界へ飛び込んできた子どもたちの心は、カチカチに固まっている状態と言えます。

そんな中でも上手く柔軟に溶け込むタイプの子もいれば、寄るも触るも全部拒否!なんて子どももいますよね。

頑なに受け入れないだけじゃなく、わざと大人を困らせる行動取ってしまう子もいるでしょう。

でも、困っているのは本当に先生だけなのでしょうか?よーく見てみて下さい。その子は、不安な顔をしていませんか?困っていませんか?寂しそうにしていませんか?

信頼関係は築けていますか?

相手を信じていないと頼りになんて出来きないし、心のつながりや安心感なくして子どもが笑顔で生活なんて出来るわけがないのです。

どこまで、自分を受け入れてくれるのか、どこまで自分を見てくれるのか、どこまで自分を解ってくれるのか、それに応えることができた時、子どもは初めて子どもらしく素直に笑ってくれるのだと思います。

ここまで築きあげるには、正直性格の相性などもあり時間がかかります。

ですが、子どもの気持ちをまずは受け入れるところから始め、理不尽な子でも感情的にならず素直に受け入れ、少しづつ距離を縮めていきましょう。そう、まずはあなたから子どもの事を信じていることを見せていきましょう。



「試される」って楽しいじゃないですか。あの小さなからだと頭で一生懸命考えて、大人を試そうとするその心意気、本当に愛おしい存在です。きっと、心は不安でいっぱいなはずです。だって、その子は一人で戦っているのですから。なんで、この子はこんな困らせる事ばかりするのだろうって否定的に捉えていると大人も子どももなかなか分かり合えなくて、縮まらない距離に疲れてしまいます。でも、子どもの仕掛けた罠に楽しんで捕まってみて下さい。まずは「楽しい」を共感することで、きっと、少しずつ心の距離は縮まるでしょう。そして、心だけじゃなく、からだも触れ合いましょう。時々、ギュッと抱きしめたり、抱っこしてみたり・・・大きくなっても抱っこって嬉しいものです。遊びの中で触れ合いを取り入れてみるのもいいと思います。少しずつ、少しずつ、気持ちを伝え合い、触れ合い、信頼し合える仲になっていけるといいですね。

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