学歴毎による保育士試験の受験資格

2017/07/20

保育士試験には受験資格があることをご存じですか?専門学校や短期大学に進学して卒業するか、実務経験の必要があります。その為、受験資格がなさそう…と思いがちですが、諦めるのは早いですよ。少し遠い道のりになっても、確実に保育士試験を受けられる道は開けています。学歴毎に見ていきましょう。

中学校卒業時の受験資格を獲得するには

まずは高校に進学せず、または高校を卒業せず、最終学歴が中学校卒業の方。残念ながら、現時点では保育士試験の受験資格はありません。ですが、児童福祉施設において5年以上かつ7200時間以上、児童の保護に従事した経験があれば受験資格を得ることが出来ます。

また、保育所に限らず様々なところで、保育補助または支援補助として働くことで受験資格を得られる道もあります。特に、現在は保育士不足ということもあり、保育士の資格不要な「保育補助」を募集しているところも増えています。少し長い道のりにはなりますが、実際に現場で保育の経験を積みながら保育士を目指すという方法もありますよ。

高校卒業の資格が欲しい方は、高卒の資格を取ることで必要実務経験の期間が減るので、思い切って定時制や通信制の高校に通って、高校卒業の資格を得てみるのも良いかもしれませんね。

児童福祉施設

保育所・認定こども園・幼稚園・家庭的保育事業・小規模保育事業・居宅訪問型保育事業・事業所内保育事業・放課後児童健全育成事業・一時預かり事業・小規模住居型児童養育事業・障害児通所支援事業・一時保護施設等。

高等学校卒業時の受験資格を獲得するには

次に、高校卒業の資格をお持ちの方はどうでしょうか。

実は高校卒業の時期によって保育士試験の受験資格の有無が大きく分かれます。平成3年3月31日以前に高等学校を卒業された方は、保育士試験の受験資格があるため、すぐにでも保育士試験にチャレンジすることができます。

これは、平成3年4月1日から、受験資格が短期大学卒業程度に引き上げられたことによる経過措置なのです。(平成8年3月31日までに高等学校の保育科を卒業した方も受験資格があります。)

平成3年4月1日以降に卒業の方は、児童福祉施設において2年かつ2880時間以上児童の保護に従事して、実務経験を得る必要があります。

専門学校卒業時の受験資格を獲得するには

保育士試験の受験資格は短期大学卒業以上で得られますが、専門学校を卒業した人は注意が必要です。専門学校の種類によっては受験資格が得られないことも。

卒業した専門学校が、学校教育法に基づいた専修学校であり、卒業した課程が、修業年限2年以上の専門課程であること

または、平成3年3月31日以前に修行年限3年以上の高等課程を卒業していること

以上2点を確認してみましょう。専門学校の中には、学校教育法には基づかない無認可校もあるので注意が必要です。条件に満たされていれば、保育士とは関係のない学科でも受験資格がありますよ。



保育士試験の勉強に取り掛かる前に、まず受験資格があるかどうかをチェック。
今は受験資格が無いという方も、夢を諦めずに。保育補助として実務経験を積むことが出来れば保育士になった時にもきっと経験が活かせるはず。
幼稚園教諭免許状のみをお持ちの方は、実務経験の条件はありますが、幼保特例制度により、少ない単位で保育士の資格を得られますので、そちらも要チェックです。

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