保育士の勤務時間と給与は比例するの?女性の週平均労働時間

男性保育士が増えてきているとはいえ、まだまだ女性が多い保育士業界。女性が勤務先を選ぶ上では、労働時間に大きな比重をおく方も多くいます。なぜなら、家庭との両立を考えた時には、どうしても子育てや家事を多く担当することが多い女性にとって、労働時間は切実な問題だからです。そして、労働時間が給与に見合っているのかということも、気になる部分ですよね。保育士と働く女性全体の労働時間の違いと賃金について見ていきましょう。

保育士の平均労働時間と働く女性全体の労働時間を比べた結果

子どもとの関りの他にも、制作の準備や保育計画の立案、書類作成や連絡帳の記入まで、保育士の仕事は多岐に渡ります。その仕事の全てを保育時間内に終えることは難しく、残業するという保育士が多いことが現状です。

では、働く女性全体の平均労働時間と比べた保育士の労働時間について見ていきましょう。

●女性の週平均労働時間(2012年)

15時間未満 15~21 22~34 35~42 43~45 46~48 49~59 60~64 65~74 75時間以上
社会福祉専門職業従業者 1.1% 3.0% 7.5% 45.6% 14.4% 11.7% 12.3% 2.3% 1.3% 0.4%
雇用者一般 2.3% 6.5% 16.5% 37.5% 10.9% 8.8% 11% 3.3% 1.6% 1.2%

2017年保育白書内に記された、「就業構造基本調査」より作成した「女性の週平均労働時間」によると、週平均43時間以上働いている女性雇用者一般は36.8パーセント。保育士を始めとする社会福祉専門職業従事者は42.4パーセントです。この数字からも、保育士の労働時間が長いことがわかります。

統計に表れない労働時間とは

保育士と働く女性の労働時間の違いは統計としても現れていました。では、この数字が全てなのでしょうか?

この労働時間には、勤務時間として認められた時間外労働しか含まれていません。例えば、保育士の仕事の1つである制作準備や壁面制作。残業はしなくても、自宅に持ち帰って準備をしている保育士は多いのではないでしょうか?

自分の勤務時間が終わった後の保護者対応にしても、サービス残業として残っている保育士もたくさんいるはずです。

もちろん、保育士の人数に余裕があり持ち帰って仕事をしなくても、勤務時間内に仕事を終えられる。残業をする場合には必ず残業時間として付けられるという保育園もあります。しかし、保育士の善意に任せて、サービス残業や持ち帰り仕事が当たり前になってしまっている保育園は今でもあるのです。

統計に表れない、保育士の労働時間を改善していく必要もありそうです。

保育士の労働時間と給与は比例している?

統計に表れている部分でも、現れていない部分でも、労働時間が長いと言わざるを得ない保育士の仕事。その労働時間が賃金と比例していることを期待したいところですが、そうとも言えないようです。

法定労働時間(週40時間)の中で定められる、所定内労働時間(各事業所で定められる勤務時間)が長いということも保育士の特徴だからです。保育士不足や開所時間が長くなることで、保育士の所定内労働時間は法定時間ぎりぎりの1日8時間とされている保育園がほとんどです。

勤務時間が長ければ残業代が出る時間帯は短くなります。更には、残業代の出ないサービス残業や持ち帰り仕事を含めると、長い労働時間と給与が全く見合っていないという結果になります。

保育士の仕事と給与が見合っていないと言われる原因の1つには、労働時間が関係していることは間違いないと言えるでしょう。

保育士サポート.comの求人の中には、残業なしの保育園も掲載中です。また残業月平均の記載があるものもございます。給与と比例しているかは園ごとに差はあるとは思いますが、いろいろな求人を見比べて検討してみてください。

保育士としての責任の重さ、そして労働時間の長さとそれに見合わない給与。その全ての要因が保育士不足や離職率の高さに関係しています。労働時間の長さと仕事量の多さは、保育士の疲労に繋がり、子どもとの余裕のある関わりもできなくなる可能性があります。保育園と保育士が、求められていることは昨今の待機児童問題から見ても明らかです。保育士がゆとりを持って働けるような労働時間の設定。サービス残業や持ち帰っての仕事をしなくても良いような環境作り、そして給与の面でも保育士がやりがいを持てるように、保育園だけではなく国を挙げた改革を期待したいですね。