降園時になかなか帰らない保護者への対応

保育園での降園時は、園での子どもの様子を保護者に伝える貴重な時間です。しかし、伝達が終わっても何らかの理由でなかなか帰宅しない保護者も中にはいます。保育園は降園時間が1人ひとり違うので、なかなか帰らない保護者がいることで保育中の子ども達への悪影響となったり、引渡し後に怪我が起こる可能性も…。降園時、帰宅までに時間が掛かる保護者への対応について考えていきましょう。

保護者が帰らない理由を把握する

帰宅が遅い保護者がいる時には、まずはなぜなかなか帰らないのかを考えてみましょう。

  • 保育士に話たいことがあるが言い出せない
  • 家に帰っても子どもとの時間を持て余してしまう
  • 他の保護者と話をしている
  • 子どもが帰りたがらない

帰らない保護者がどんな理由で帰らないのかを把握することで、対応方法が見えてきます。理由を把握するためには、保護者の様子をよく見ることが大切です。
保育士に話をしたそうな素振りがあったり、連絡帳に質問をたくさん書いている保護者の場合には、保育士に話したいことがあるのかもしれません。また、特にそんな様子はなく子どもの遊びを見ているだけという場合には、帰宅しても子どもと上手く遊ぶことができないので園にいたいということも。保護者の姿から読みとりましょう。

保育士に話したいことがある場合

保育士に話したいことがあっても、自分からは言い出せないという保護者は少なくありません。そんな様子を感じ取ったら、保育士から積極的に話しかけるようにしましょう。
「何かありましたか?」と突然尋ねると身構えてしまうので、まずは園での子どもの様子をいつもよりも詳しく伝えることから。話の流れで、ご自宅ではどうですか?とさりげなく聞いてみてください。保育士への質問や悩みを、保護者が言い出しやすい雰囲気をつくることが大切です。

自宅で子どもとの時間を持て余してしまう場合

保育時間は保護者の勤務時間によって決まります。そのため降園時間が早い場合に、自宅に帰っても時間を持て余してしまうのでなかなか帰らないという保護者もいます。子どもとの遊び方がわからず、家にいるよりも保育園にいる時の方が子どもが楽しそうにしていると尚更です。
そんな様子を感じ取れたら、子どもとの遊び方や関わり方を伝えるようにしてみましょう。自宅ですぐにできる遊びがおすすめ。例えば、園でお絵描きをしたときの様子を伝え、「こんな風に描けるようになりましたよ。ご自宅でもぜひやってみてくださいね。」と具体的に遊ぶ内容を伝える。「お散歩中にお花や乗り物など色々なものに気付いて教えてくれるので、ぜひ帰り道でも会話を楽しんでくださいね。」と帰り道の楽しみ方を伝えるなど。
園では当たり前のように行っている関わりでも、保護者にとっては関わり方の参考になることも多いのです。子どもとの関わり方がわかってくれば、自宅で過ごす時間も楽しめるようになりますよ。

他の保護者と話をしていて帰らない場合

他の保護者とのおしゃべりに夢中になってしまってなかなか帰らないという保護者も中にはいます。子どもから目を離してしまい、怪我や事故が起こる可能性も…。そんな事態を防ぐためにも、スムーズな帰宅を目指したいところです。しかし、伝え方によっては保護者との関係が崩れてしまう可能性もあります。そんな時には、園長や主任から伝えてもらうようにしましょう。

保護者個人にではなく、お迎え後はスムーズに帰宅してもらえるように、保護者全体への連絡事項として伝えてもらうと関係が崩れることもありません。「怪我や事故を防ぐため」「保育中のお子さんへの影響も考慮」という理由も伝えてもらうようにしてくださいね。

子どもが帰りたがらない場合

保護者はすぐに帰りたいけれど、子どもが帰りたがらない。こんな場合には、保護者も困っている状態ですので、スムーズに帰れるように保育士も関わるようにしましょう。
まずは保護者が迎えに来る前に、「お迎えが来たらすぐにお家に帰ろうね」と約束をしておきます。できれば荷物もまとめて、帰る時間を子どもが意識できるように準備をしておくと良いですね。
それでもいざ保護者が迎えに来ると「まだ遊びたい~」となることも…。そうなった時には、翌日の遊びを約束しておくことも効果的。「明日はこのおもちゃで遊ぼうね」と他の子の手に届かない場所におもちゃを移動しておくと、小さな子どもにも分かりやすく切り替えがしやすくなります。そのおもちゃは必ず翌日までそのままにしておいてください。乳児クラスでは特に、自分が使っていたおもちゃにこだわりがあって帰らないという子どもも多いので、翌日も遊べることに安心してスムーズな帰宅につながる子どもも多いですよ。

保育園で長い時間を過ごす子ども達にとって、帰宅してからの保護者との時間は貴重です。怪我を防ぐ、保育中の子ども達への配慮という理由もありますが、保護者と触れ合う時間を確保するという意味でも、スムーズに降園できるような働きかけをしてあげてくださいね。まずは帰らない理由を把握することから。理由がわかったら、1人ひとりの保護者や子どもに合った関わりを意識してみましょう。