R03年「社会的養護(後期)」

【問01】
次の文は、「児童福祉法」の第2条の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その( A )が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるよう努めなければならない。
  • 児童の保護者は、児童を心身ともに健やかに育成することについて( B )を負う。
  • ( C )は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。

(組み合わせ)

  A B C
1 意思  第一義的責任 児童福祉施設及び児童福祉事業を運営する団体
2 意思  民法上の義務  国及び地方公共団体
3 意思  民法上の義務  児童福祉施設及び児童福祉事業を運営する団体
4 意見 第一義的責任 国及び地方公共団体
5 意見 民法上の義務  国及び地方公共団体

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4

【問02】
次のうち、「児童養護施設入所児童等調査(平成30年2月1日現在)」(厚生労働省)における社会的養護の現状についての記述として、最も不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 児童養護施設入所児童のうち、被虐待経験のある子どもは6割を超える
  2. 里親委託児童のうち、家族との交流がない子どもは7割を超える。
  3. 母子生活支援施設への入所理由では、「配偶者からの暴力」が最も多い。
  4. 障害児入所施設入所児童の心身の状況において「広汎性発達障害」が最も多い。
  5. 自立援助ホームの入所児童等のうち、「LGBT」は1%程度である。

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4

【問03】
次の文は、「里親及びファミリーホーム養育指針」(平成24年3月  厚生労働省)の「里親・ファミリーホームの理念」の一部である。( A )~( C  )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 里親及びファミリーホームは、社会的養護を必要とする子どもを、養育者の家庭に迎え入れて養育する「( A )」である。
  • また、社会的養護の担い手として、( B )な責任に基づいて提供される養育の場である。
  • 社会的養護の養育は、家庭内の養育者が単独で担えるものではなく、家庭外の協力者なくして成立し得ない。(中略)家庭内における養育上の課題や問題を解決し或いは予防するためにも、養育者は協力者を活用し、養育のありかたをできるだけ「( C )」必要がある。

【語群】

ア 家庭養護  
イ 家庭的養護  
ウ 私的  
エ 社会的   
オ ひらく   
カ とじる

(組み合わせ)

  A B C
1
2
3
4
5

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2

【問04】
次のうち、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)において、児童自立支援計画の策定が義務づけられている施設として、正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 乳児院
  2. 児童厚生施設
  3. 児童家庭支援センター
  4. 児童心理治療施設

(組み合わせ)

1
2
3
4
5

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3

【問05】
次の文は、「児童虐待の防止等に関する法律」の第14条の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

児童の親権を行う者は、児童の( A  )に際して、体罰を加えることその他民法(明治29年法律第89号)第820条の規定による( B  )及び教育に必要な範囲を超える行為により当該児童を( C )してはならず、当該児童の親権の適切な行使に配慮しなければならない。

【語群】

ア 指導  イ しつけ  ウ 保護  
エ 監護  オ 懲戒  カ 訓告

(組み合わせ)

  A B C
1
2
3
4
5

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5

【問06】
次のうち、社会的養護におけるライフストーリーワークに関する記述として、最も適切なものを一つ選びなさい。

  1. ライフストーリーワークとは、子どもの痛みをやわらげるための、空想のストーリーの構築を支援することである。
  2. ライフストーリーワークでは、写真等の画像は用いず、語ることを子どもに促す。
  3. ライフストーリーワークは、子ども自身が自己の生い立ちを正しく理解するための支援である。
  4. ライフストーリーワークは、児童相談所の児童心理司が行うものである。
  5. ライフストーリーワークの対象となる児童の年齢は、12~18歳である。

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3

【問07】
次のうち、社会的養護に関わる専門職等とその職種が必置と定められている施設・機関の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。

  1. 児童委員 ――――――――― 福祉事務所
  2. 児童福祉司 ―――――――― 児童相談所
  3. 個別対応職員 ――――――― 児童家庭支援センター
  4. 支援コーディネーター ――― 児童相談所の一時保護所
  5. 里親支援専門相談員 ―――― 児童自立支援施設

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2

【問08】
次のうち、社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施に関する記述として、適切なものを一つ選びなさい。

  1. 社会的養護関係施設は、第三者評価を5か年度毎に1回以上受審しなければならない。
  2. 第三者評価は、各施設が独自に作成した基準を用いて実施される。
  3. 利用者調査は、任意での実施とされている。
  4. ファミリーホーム及び自立援助ホームの第三者評価の受審は努力義務とされている。
  5. 社会的養護関係施設は、第三者評価の受審年に限り、自己評価を行わなければならない。

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4

【問09】
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

就職して間もないP保育士は、Qホーム(地域小規模児童養護施設)でもう1名のR保育士とS児童指導員で6名の子どもたちの養育を行っている。この6名の子どものうち、T君(中学2年生、男児)は、P保育士と全く話をしようとしない。P保育士は、何度かその後も声をかけ続けたが、無視される状態が続き、T君にどのように関わればよいかわからない状態であった。そこで、S児童指導員に相談をした。

【設問】

次のうち、S児童指導員からP保育士への対応として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. T君が無視しているのだからP保育士も無視するように指示する。
  2. P保育士の対応に問題があると指摘する。
  3. なぜ無視をするのか、その背景にあるものを共に考える。
  4. S児童指導員が、T君に無視する理由について何気なく聞いてみようかと提案する。

(組み合わせ)

  A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

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4

【問10】
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

夫からのDV被害により、Lちゃん(8歳、女児)と3か月前から母子生活支援施設に入所している母親のMさん(20代)は、入所後に始めたアルバイトにも慣れ、家計のやりくりにも自信が持てるようになり、最近ようやく生活が落ち着いてきた。しかし、Mさんは今でも男性を見るとDV被害の場面を思い出して震えてしまうことがある。またMさんのストレスが高まった場面では、Lちゃんを怒鳴ることがあるが、こうした状況の後は必ず職員に「私は悪い親だ」と泣きながら話し、後悔している様子がうかがえる。Lちゃんは突然泣き出したりするなど情緒的に不安定な面が時折見られるが、小学校で仲の良い友人ができ、笑顔で過ごせるようになっている。

【設問】

次のうち、Mさん親子に対する母子生活支援施設の当面の支援として最も適切なものを一つ選びなさい。

  1. MさんのLちゃんに対する対応は、虐待であるとの自覚を強く促す。
  2. 母子の自立支援の観点から、Mさんの就労支援を優先する。
  3. DV被害による自己否定からの回復のため、Mさんにエンパワメントの取り組みを行う。
  4. Lちゃんを児童養護施設に措置する方向で児童相談所に連絡する。
  5. 退所に向けて生活費の管理を母子支援員が行う。

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