保育業界で有効な資格

保育業界で有効な資格

保育士資格以外にも、近年保育業界に有効な資格が増えてきました。より多様性のある保育へ対応するために定められた専門的な資格が多いのが特徴です。 既に保育士資格を持っている方が取得しておけば、保育に対してさらなる幅が広がる他に活躍できるステージも広がってきます。

ベビーシッターについて

●ベビーシッターのお仕事
とは、保育施設ではなく、保育依頼者の家に直接出向き保育を行ないます。子どもたちが普段過ごしている「お家」という環境のなかで保育が行えるので子ども達との距離も近くより家庭的な保育をおこなえます。また保育以外にも保育園や幼稚園などの送迎、習い事などの付き添を行うこともあります。 ベビーシッターは資格がなくても就業できる仕事ですが、安全性や保育の専門性、また依頼者への信頼を考え、社団法人全国ベビーシッター協会が民間の資格認定試験を実施しています。
●ベビーシッターの資格取得
ただし、この資格は、「既にベビーシッターとして働いている人の為の能力認定資格」という意味合いが大きいため、受験資格は「18歳以上」「ベビーシッター協会主催の2つの研修を受講済みであること」「一定期間ベビーシッターの実務経験があること」の3つが必要となります。この資格を取得すると、ベビーシッターとしての能力を認められるだけでなく、認定ベビーシッターとして、主催である「公益社団法人 全国保育サービス協会」に登録され、5年後に更新(更新後は有効期間の限りは無し)という形となります。合格率は90%程度となっており、非常に合格率の高い資格となっています。
●ベビーシッターの魅力
保育士と違い、主に子どもと1対1となって保育するベビーシッター。通常の保育園ではできない、子どもとの距離の近い質の高い保育や家庭環境や場面ごとに合せた柔軟で家庭的な保育を行えることが魅力となっています!また子どもと1対1で向き合うので、職場での同僚などへの人間関係を気にせず働くことができます。しかしそのために、同業のベビーシッターと関わる機会が少なく、情報交換がしにくいといった面があります。求められるものが多様化している昨今の保育に対応するには、ベビーシッターとして常に勉強し続け、子どもたちを温かく接することのできる方が向いている職業といえます。

チャイルドマインダーとは?

●チャイルドマインダーとベビーシッターの違い
最近はこの資格も保育業界で注目されるようになりました。民間資格でありながら、保育士とに並ぶほど保育業界の中では人気のチャイルドマインダー。少人数保育のスペシャリストとして位置づけられているこの仕事は、「0~12歳まで子どもが対象の少人数制保育で、一度に1~4人まで対応可能な少人数対応の保育」となります。 ベビーシッターとの違いをあげると、ベビーシッターは所属した会社より派遣され、各家に向かうことがほとんどですが、チャイルドマインダーは個人事業主として自宅開業する方も多く、ベビーシッターよりも長期的・継続的に子どもたちに教育・保育を行ないます。 「子どものお世話をする」感覚の強いのがベビーシッターであり、より保護者に近い存在としてその家庭の教育方針を加味しながら、保育だけでなく教育・健康面でのサポートも担うのがチャイルドマインダーです。
●チャイルドマインダーの資格
チャイルドマインダーはの認定試験は複数の団体がそれぞれの独自の民間資格を打ち出しています。内容よりは、資格取得の費用や資格取得後のサポートなどが各団体につきそれぞれ変わってきますので、自分にあった団体の資格を受験するのがよいでしょう。団体のほとんどは資格取得後にお仕事紹介のサポートを行なってくれます。需要の伸びと比較して、認知度やチャイルドマインダー人口はまだまだ低く、一般の求人媒体では求人の取り扱い自体が非常に少ないため、ハローワーク等で求人を探すのは大変困難ですが、資格を取得し団体からの支援があれば即就業ということも夢ではありません。4ヵ月~6ヶ月ほどの通信講座やセミナー講座を経て、試験に臨みます。 試験を合格すると晴れてチャイルドマインダ―として認められます。合格率は70~90%!保育士資格に比べると、合格率の高い資格となっています。「保育士資格はハードルが高いけど、今すぐ何か資格をとって保育の仕事につきたい!」という方にはピッタリの資格です。
●チャイルドマインダーのこれから
保育園での保育士や、会社から派遣される個人事業主で働くが故、フリーランスとして自分の都合や生活スタイルに合わせて自由に働くことができるのも魅力です。また子どもたちとの過ごし方や保育経験を積めば積むほど成長できる、好きな時間に働くことが可能なので、結婚しても保育士より仕事を続けやすいなどメリットも沢山あります。 チャイルドマインダーが生まれたイギリスでは70年以上も歴史のある保育スタイルとなっており、今後日本でもどんどん普及してくる資格だと思います。実際に元保育士の方がチャイルドマインダーの資格を取り、仲間と一緒に自宅開業したりという話もありますので、保育園を離れた保育士の方の第2の働き方としてもチャイルドマインダーは人気になっているそうです。
今までの保育の仕事、というものを考えると真っ先に浮かぶのは「保育士」です。保育関連の求人数もベビーシッターより大多数です。むしろそれ以外には選択肢すらなかったように思えます。しかし現在では各家庭により、生活スタイルや教育方法も全く異なります。共働きの家庭も多い中で、保護者の方も生活するだけでいっぱいいっぱい、「子育て」に時間を掛けたいけれど、そんな時間も余裕もない…。保育園ではそこまでカバーしてくれない!というときに、「保育園以外の保育サービスで自分の想いも大事にしながら保育をしてくれる」そんな保育サービスがあるのは保護者の強い味方なのではないでしょうか。そしてよりよい保育の新しい未来をつくるきっかけになるのだと思います。
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