愛知県の保育園の特徴

中部地方最大の都市である、名古屋市を県庁所在地とする愛知県。
県内の保育施設数も、2018年度の厚生労働省の調べによると1,715園であり、東京都、神奈川県、埼玉県に次いで4番目に多いという結果でした。特に県庁所在地の名古屋市は保育施設が充実しており、政令指定都市としては神奈川県横浜市に次いで2番目に多い保育施設数となっています。
待機児童は238名。待機児童率は0,15％ですので、待機児童問題をかなり解消できている県であると言えるでしょう。充実した保育施設数で、待機児童が少ないことが、愛知県の保育園の特徴です。

【参考】厚生労働省　「保育所等関連状況取りまとめ」
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000350592.pdf#search='%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%9C%92%E6%95%B0'

愛知県で働く保育士の給与事情

2017年の賃金構造基本統計調査によると、愛知県で働く保育士の平均月給は24万8,900円、平均賞与は74万1,400円でした。年収にすると372万8,200円になります。隣県である、岐阜県の保育士平均年収が315万2,000円ですので、かなり恵まれた給与事情であると言えるでしょう。実際に求人情報を見てみると17万から20万円スタートの園を多く目にしました。中には、22万スタートという園もあります。また、パート保育士の求人も多く、時給1,000円前後の保育園から1,300円スタートという好条件の保育園まで様々です。

【参考】平成29年賃金構造基本統計調査
「年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001098975&tclass2=000001098977&tclass3=000001098986

愛知県の保育士求人状況は？

2018年の厚生労働省の調べによると、愛知県の有効求人倍率は2.89倍。全国平均の3.20倍は下回っていますが、待機児童が少ない地域としては高い倍率であるように感じます。愛知県は待機児童が比較的少ない県ではありますが、2017年と2018年の待機児童数を比べると、50人以上増えているという実態があるのです。待機児童問題解消のための取り組みを通して、待機児童減少を実現している県が多いことを考慮すると、保育園や保育士数が十分であるとは言えません。そのため、今後さらに保育士求人は増えることが予測されます。実際に求人情報を見ていると、正社員だけではなくパート保育士の求人が多いことも特徴の1つです。

【参考】厚生労働省　「保育士確保集中取り組みキャンペーン概要」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/hoiku/jinzaikakuho_torikumi.files/kakuho.pdf#search='%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB+%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%80%8D%E7%8E%87'

愛知県の保育士確保の取り組み

愛知県では、さらなる保育士確保を目指して県や市独自の取り組みを行っています。
県独自の取り組みとしては、保育士を目指す人への支援として「保育士就学資金貸付」。保育士を目指して養成校を通う人を対象に、2年間月額5万円を上限として貸付を行います。希望者には、入学準備金と就職準備金として、それぞれ20万円の貸与も。愛知県内の保育施設で5年間働くことで、返済が免除されます。

【参考】愛知県　保育士修学資金貸付の手引き
https://www.aichi-fukushi.or.jp/intoro/jinzai/pdf/nsl_guide0409.pdf#search='%E6%84%9B%E7%9F%A5%E7%9C%8C+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E5%B0%B1%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD'

市独自の取り組みとしては、名古屋市で実施している「民間保育所等保育士宿舎借上げ支 援事業」。採用から5年以内の保育士のために保育士用宿舎を借り上げた施設に対して、対象経費の4分の3、月額8万2,000円を限度として補助金を支給するというものです。就職を機に一人暮らしを始める保育士にとっては、嬉しい制度ですね。

【参考】名古屋市　平成31年度主な施策等一覧（子ども青少年局）P36
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000114/114536/kosei.pdf#search='%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B%E5%B8%82+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E5%AE%BF%E8%88%8E%E5%80%9F%E3%82%8A%E4%B8%8A%E3%81%92%E6%94%AF%E6%8F%B4%E4%BA%8B%E6%A5%AD'

愛知県で転職先を探すときのポイント

待機児童解消のために、新たな保育施設開設と保育士確保を進める愛知県。名古屋市では、公立保育園で働く保育士と私立保育園で働く保育士との給与格差を埋める取り組みも進められています。ただ、求人情報を見ていると、初任給が17万円以下という求人もあり、園によっての給与条件の違いが大きいという印象も。パート求人も1,300円からという求人もあれば1,000円以下という求人もあります。愛知県で転職先を探したいと考えた時には、まずは多くの求人を見つけ、選択肢を増やすと良いでしょう。そのためには、転職サイトやハローワークなど様々なツールを利用することも効果的です。選べる範囲を広げることで、より良い転職先に出会う可能性が高まりますよ。