東京都の保育園の特徴

経済の中心であり人口が集中している東京都は、保育園の利用を希望する家庭が多いことも特徴の1つ。待機児童問題を解消するために、多くの保育園が新設されています。2018年の時点で、保育園・認定こども園・小規模保育施設などを含めた保育施設の数は、3,765園と全国最多です。それでも待機児童数は5.358名という結果が出ており、今後も新たな保育園が開設されることが予想されます。

【参考】厚生労働省　「保育所等関連状況取りまとめ」
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000350592.pdf#search='%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%9C%92%E6%95%B0'

東京都認証保育所とは？

東京都認証保育所とは、東京都が独自に定めた基準を満たす認可外保育施設です。東京都の基準を満たすことで認証され、補助を受けることができます。

• 0歳児からの預かり
• 13時間の開所
• 保育料の上限あり
• 保育士数は認可保育園の基準と同等（常勤保育士は6割以上）

認可保育園よりも自由な基準の中で、園の特色を打ち出すことができることができます。補助が出るので、保育士が安定した給与を得られるというメリットも。保護者にとっても、0歳児からの預かりや保育料の上限があることで、安心して利用できますね。

【参考】東京都福祉保健局「認証保育所について」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/hoiku/ninsyo/index.html

東京都で働く保育士の給与事情

2017年の賃金構造基本統計調査によると、東京都で働く保育士の平均月給は26万7.400円。年間賞与は74万4,700円でした。年収にすると、395万3,500円になります。厚生労働省が発表している保育士の平均年収が326万8,000円であることを考えると、良い給与条件であると言えるでしょう。
実際に、東京都の求人情報を見てみると、初任給20万円以上の園がほとんどで、中には初任給が25万円以上という保育園もありました。

【参考】平成29年賃金構造基本統計調査
「年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001098975&tclass2=000001098977&tclass3=000001098986

厚生労働省　保育士平均給与
https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/7609/ho3.pdf#search='保育士+平均給与+厚生労働省'

東京都の保育士求人状況は？

2018年度の厚生労働省の調べによると、東京都の保育士の有効求人倍率は6.44倍。これは、保育士を必要としている6園の保育園のうち、1園しか保育士を雇えないことを表しています。新しい保育園も増える中、常に保育士が足りていない状況なのです。実際に求人情報を見ていると、東京都の保育士求人を多く目にすることができます。

【参考】厚生労働省　「保育士確保集中取り組みキャンペーン概要」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/hoiku/jinzaikakuho_torikumi.files/kakuho.pdf#search='%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB+%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%80%8D%E7%8E%87'

東京都の保育士確保の取り組み

東京都では保育士を確保するために、様々な独自の制度を取り入れています。

例えば、潜在保育士への支援。未就学児を持つ潜在保育士が復帰する場合、2,7000円を限度として保育料の半額を貸付、保育施設で2年以上働けば返済が免除されます。
また、潜在保育士が保育園などへの勤務が決定した場合、就職準備金として40万円以内の貸付を受けられるという制度も。こちらも2年以上勤務すれば返済免除です。

1人暮らしを始める保育士に嬉しい、宿舎の借り上げ支援もあります。保育士用の宿舎の借り上げを行う園に対して、一戸あたり8,2000円の補助が支給されるのです。
他にも、保育士の負担軽減のために保育補助者を雇い入れた園に対しての貸付や、保育士を目指す学生に対しての就学資金の貸付、保育施設で働きながら保育士資格取得を目指す人への受講料の補助など、保育士や保育士を目指す人が知っておきたい制度がたくさんあります。条件によって返済免除となる貸付制度が多いので、上手に利用すると良いでしょう。

【参考】東京都　福祉保健局「保育人材確保の取り組みについて」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/smph/kodomo/hoiku/jinzaikakuho_torikumi.html

東京都で転職先を探すときのポイント

東京都には、認可保育園だけではなく、東京都認証保育所や事業所内保育、小規模保育や認定こども園など、様々なタイプの保育施設があります。また、多くの保育園が開設される中で、新設園が多いという特徴もあります。自分がどのタイプのどのくらいの規模の保育園で働きたいのか。既存園と新設園ではどちらを希望するのか、など希望条件をある程度しぼってから探し始めると良いでしょう。有効求人倍率の高い東京において、保育士は常に求められている状態です。自分の希望に合う保育園を、妥協せずに探せる場所であるとも言えますね。