千葉県の保育園の特徴

豊かな自然と多数のテーマパークで、観光地としても人気の千葉県。子育て世代のベットタウンとしても人気で、保育園の需要も高まっています。2018年の厚生労働省の調べによると、千葉県内の保育施設数は1454園。待機児童数は1,392人で全国で5番目に多いという結果です。前年度と比べると、保育施設利用者数の増加、待機児童の減少は見られますが、まだまだ保育園や保育士が必要とされている地域でもあります。

【参考】厚生労働省　「保育所等関連状況取りまとめ」
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000350592.pdf#search='%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%9C%92%E6%95%B0'

千葉市先取りプロジェクト認定保育施設と千葉市保育ルーム

千葉県の県庁所在地である千葉市には、市独自の形態の保育施設として「千葉市先取りプロジェクト認定保育施設」と「千葉市保育ルーム」があります。どちらも千葉市が定めた基準を満たすことで、助成が受けられる制度です。
2つの大きな違いは、千場市先取プロジェクト認定保育施設は国の認可基準と同等の基準を満たし、いずれ認可保育園への移行を目指す施設であること。千葉市保育ルームは認可外保育施設の基準を満たし、1年以上運営している施設であるということです。施設が助成を受けるだけではなく、保護者への保育料軽減措置もありますので、安定した運営が可能となります。

【参考】千葉市　認可外保育施設のご案内
https://www.city.chiba.jp/kodomomirai/kodomomirai/unei/gai.html

千葉県で働く保育士の給与事情

2017年の賃金構造基本統計調査によると、千葉県で働く保育士の平均月給は、23万7,400円、平均賞与は42万5,600円でした。年収にすると、327万4,400円です。厚生労働省が発表している保育士の平均年収は、326万8,000円ですので、全国平均とほぼ同じ給与事情であると言えるでしょう。求人情報を見ていると、18万円から21万円ほどの設定が多いですが、中には24万円からという求人もありました。勤務場所次第では、全国平均よりも良い給与待遇で働くことも可能です。

【参考】平成29年賃金構造基本統計調査
「年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001098975&tclass2=000001098977&tclass3=000001098986

厚生労働省　保育士平均給与
https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/7609/ho3.pdf#search='保育士+平均給与+厚生労働省'

千葉県の保育士求人状況は？

2018年度の厚生労働省の調べによると、千葉県の保育士の有効求人倍率は2.51倍です。全国の保育士有効求人倍率が3.20倍であることを考慮すると、比較的保育士が足りている地域であると言えますね。しかし、働きたいと考えている保育士1人に対して2つの園が求人を出しているということですので、求人数が少ないということではありません。

実際に千葉県の求人情報を見てみると、正社員の求人から派遣社員やパート勤務の求人まで、様々な求人があります。
また、待機児童が多い中で、今後も新規園設立が進められるのではという予測も立てられますね。新規園が開設すれば、それだけ保育士求人の増加にもつながります。

【参考】厚生労働省　「保育士確保集中取り組みキャンペーン概要」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/hoiku/jinzaikakuho_torikumi.files/kakuho.pdf#search='%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD+%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB+%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%80%8D%E7%8E%87'

千葉県の保育士確保の取り組み

千葉県は、近隣の県に比べると有効求人倍率が低い県です。しかし、待機児童問題解消のために、様々な保育士確保のための取り組みを行っています。

例えば、保育士を目指す人のための「保育士修学資金貸付」。保育士を目指して養成校に通う人に対して、月額5万円以内の貸付を行います。また、入学準備金や就職準備金を貸してくれる制度も。千葉県内の保育施設で5年以上勤務することで返済が免除されます。

子育て中の保育士に対する支援としては、「保育料の一部貸付」。千葉県内で働く未就学児を持つ保育士に対して、月額2万7,000円を上限として保育料の半額を貸してくれます。
潜在保育士への支援としては、1年以上ブランクのある保育士が千葉県内の保育施設に就職するときに、「就職準備金」の貸与を行います。上限は40万円。保育料の一部貸付と就職準備金については、2年以上千葉県内の保育施設に勤務をすれば返済が免除となります。

【参考】千葉県　保育士修学資金等貸付制度のご案内
https://www.pref.chiba.lg.jp/kosodate/hoikushi/kashituke.html

松戸手当とは？

千葉県松戸市では、保育士確保のための取り組みとして「松戸手当」を支給しています。松戸手当とは、園から支払われる給与の他に、勤務年数などに応じて4万5,000円から7万2,000円が支払われるというもの。その他にも、松戸市内で働く保育士に対して家賃を補助したり、10年以上勤務した保育士を表彰し記念品を授与するなどの取り組みがあります。
松戸市内の全ての園で実施されているわけではありませんが、松戸市での勤務を考えた時には、実施園を調べればより良い条件で働くことが可能です。

【参考】松戸市　松戸手当
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kosodate/matsudodekosodate/kosodatenavi/hoikuenyouchien/matsudo_de_hoikushi/hoikusikakuhopage.files/shikaku-ari2019.pdf

千葉県で転職先を探すときのポイント

千葉県では、市ならではの形態の保育施設があったり、保育士が働きたいと思える制度を取り入れるなど、様々な取り組みを進めています。有効求人倍率の低下などからも、保育士確保の良い流れができていると言えるでしょう。しかし、待機児童が多いという現状もあります。今後は多くの新規園設立が予測されますので、自分のキャリアを活かして新規園で働くことも選択肢の1つ。より良い条件で働けるように、保育士確保のための制度を取り入れている園を探すこともポイントです。