専門学校・短期大学・大学など保育士の仕事も学歴は関係あるの?

保育士の資格が取れる、専門学校・短期大学・大学。この3つは厚生労働大臣に指定された保育士養成施設です。どの学校を選んでも保育士資格を取得できることに変わりはありません。しかし、どの学校を卒業したかによって学歴には違いが出ますよね。入学する学校を選ぶ時には、保育士の仕事、そして求人に学歴が関係あるのかということは気になる点ではないでしょうか?それぞれの学校の特徴を踏まえて、学歴と保育士の仕事との関係を見ていきましょう。

保育士資格が取れる専門学校・短期大学・大学、ぞれぞれの特徴は?

専門学校の特徴

保育士資格が取得できる専門学校の特徴は、より実践に近いカリキュラムが多いことです。以前は保育士資格のみの取得を目指す学校が多かったですが、最近では保育士資格と幼稚園教諭二種免許を卒業と同時に取得できる学校がほとんどです。
2年制の学校が多いですが、夜間や通信教育などで3年間かけて資格を取得する方法もあります。

短期大学の特徴

保育士資格が取得できる短期大学の特徴は、2年と言う期間の中で実践的なカリキュラムと保育士としての知識の両方を学べることです。卒業と同時に保育士と幼稚園教諭二種の資格が取得できる点では、専門学校と同じですね。

しかし、卒業後の進路の面では違います。専門学校は保育や幼児教育に携わる求人がほとんどですが、短期大学には一般企業からの求人もあります。入学時には保育士を目指していたけれど、学んでいくなかで他の職種も視野に入れたいという時にも対応可能です。

大学の特徴

保育士資格が取得できる大学の特徴は、在学期間が長く受講できるカリキュラムが豊富なため、保育士の他にも資格の取得が可能である点です。幼稚園教諭免許も園長を目指せる一種が取得できます。
他にも小学校教諭免許一種が取得できる大学や、児童心理学を専門で学べるカリキュラムがある大学もあります。

自分がどのくらいの時間をかけて、どの様なカリキュラムを受けたいのか。そして、保育士以外に取得したい資格も考慮しながら、選ぶことをおすすめします。

保育士求人と学歴の関係は?

保育士として求人に応募する時には、学歴は関係ありません。専門学校・短期大学・大学のどの学歴でも、保育士資格を持っていれば応募をすることができます。

異なる待遇面

ただ、給与では違う場合があります。専門学校や短大卒業の保育士よりも、大学を卒業している保育士の方が初任給が高いことがあるのです。
昔から長く続いている保育園では、学歴を重視して、専門学校卒よりも短期大学や大学卒の保育士を多く雇う場合もあります。

施設側の思い

一方、結婚退職をしてしまうことも考慮して、より長い期間働けるであろう短期大学や専門学校卒業の保育士を多く雇い入れる保育園もあります。学校での勉強で知識を蓄えることは大切ですが、現場の経験の中で学ぶことも多いので、より早く長く現場で活躍できる人材を求めることもあるのです。

専門学校、短期大学、大学。どの学歴を持っていれば就職に有利であるという、はっきりとした決まりはありません。ただ、就職先によっては給与面などの待遇が違う場合もあるということも知っておきましょう。

現場での保育、学歴は関係あるの?

現場での保育に学歴は関係ありません。働き始めてしまえば、その人が専門学校、短期大学、大学のどの学校を卒業しているかということを気にする保育士はいないでしょう。

学んできたものを自分のものにしているかが大切

現場で求められることは保育力です。どれだけ子どもと上手に遊び、発達に見合った援助ができているかということが何よりも重要です。

そのためには、学生のうちにどれだけ子どもへの知識を深め、実践的な学習をしてきたかが大切です。そういう意味では、学校で受講したカリキュラムの内容は関係がありますね。

より実践的なカリキュラムを受けてきた人は、現場の即戦力となります。子どもの心理について深く学んだ人は、子どもの気持ちを敏感に察知することができます。子どもの成長発達についてしっかりと理解できるようなカリキュラムを受けた人は、発達に見合った援助をすることができます。

どんな学歴であるかということよりも、どんなことを学び、どれだけ自分のものにできているかが保育士として現場で働くうえでは大切です。

学歴は不問の求人が多く見受けられます。金額差は大体1万円~程度ですがやはり給与面でのスタートが異なってくるようです。求人の中には学歴別の基本給を記載しているものも掲載中です。

保育士資格を取得できる学校がいくつもある中では、どの進路を選べば良いのか悩んでしまいますよね。まずは、自分がどんなことを重点的に勉強したいのかを1番に考えてみましょう。どの学校のカリキュラムも保育の中で大切なことばかりです。自分が学びたいと思ったカリキュラムにじっくりと取り組むことで、保育士になった時に学歴ではなく、学んだことが活かせるようになりますよ。