R01年「社会的養護(前期)」

【問01】
次の文は、「児童福祉法」及び「児童虐待の防止等に関する法律」における、平成 28 年の改正内容に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 市町村から児童相談所への事案送致を新設した。
  2. 市町村が設置する児童福祉審議会の調整機関について、専門職を配置しなければならないとした
  3. 市町村が設置する児童福祉審議会の調整機関について、専門職を配置しなければならないとした
  4. 児童虐待の疑いがある保護者に対して、再出頭要求を経ずとも、裁判所の許可状により、児童相 談所による臨検・捜索を実施できるものとした
  5. 児童虐待の発生予防に資するため、都道府県は、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を 行う母子健康包括支援センターの設置に努めるものとした。

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4

【問02】
次の文は、「里親が行う養育に関する最低基準」(平成 29 年 厚生労働省)の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

里親が行う養育は、委託児童の( A )を尊重し、基本的な( B )を確立するとともに、豊 かな人間性及び社会性を養い、委託児童の( C )を支援することを目的として行われなければな らない。

(組み合わせ)

  A B C
1 最善の利益 生活習慣 発達
2 最善の利益 人間関係  自立
3 最善の利益 生活習慣 自立
4 自主性 人間関係  発達
5 自主性 人間関係  自立

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5

【問03】
次の文は、親権に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 親権者等は、児童相談所長や児童福祉施設の施設長、里親等による監護措置を、不当に妨げては ならない。
  2. 児童相談所長は、親権喪失、親権停止及び管理権喪失の審判について家庭裁判所への請求権を有 する。
  3. 里親等委託中及び一時保護中の児童に親権者等がいない場合には、市町村長が親権を代行する。
  4. 子の親族及び検察官のほか、子、未成年後見人及び未成年後見監督人も、親権の喪失等につい て、家庭裁判所への請求権を有する。
  5. 家庭裁判所は、「父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害す るとき」に、2年以内の期間を定めて親権停止の審判をすることができる。

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3

【問04】
次の文は、「児童養護施設運営指針」(平成 24 年3月 厚生労働省)に示されている社会的養護の原理に関する記述の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子ども期のすべては、その( A )に応じた発達の課題を持ち、その後の成人期の人生に向け た準備の期間でもある。社会的養護は、未来の人生を作り出す基礎となるよう、子ども期の健全な 心身の発達の保障を目指して行われる。
  • 特に、人生の基礎となる乳幼児期では、( B )や基本的な信頼関係の形成が重要である。子 どもは、( B )や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者の存在を受け入れていくことが できるようになる。( C )に向けた生きる力の獲得も、健やかな身体的、精神的及び社会的発 達も、こうした基盤があって可能となる。

【語群】

ア 年齢   イ 個性  
ウ 自立   エ 愛着関係  
オ 集団適応 カ 自己同一性

(組み合わせ)

  A B C
1
2
3
4
5

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1

【問05】
次の文は、「情緒障害児短期治療施設運営指針」(平成 24 年3月 厚生労働省)における治療目標に関する記述の一部である。正しい記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもへの治療は、経験主義的アセスメントに基づき、個別のニーズに沿って、説明と同意のも とに行われる。
  2. 治療目標は子どもの状況に応じて子ども、保護者及び児童相談所等の関係者と相談しながら決め ていく。
  3. 治療は、子どもの同意のみならず、保護者を治療協力者ととらえ、保護者に児童の状態及び能力 を説明し治療方針の同意を得ながら進めていく。
  4. 心理療法は個人療法、集団療法など様々な技法から保護者の意向に合わせて組み合わされるほ か、心理教育や性教育プログラムなど特別なプログラムも必要に応じて行われる。

(組み合わせ)

  1.  A B
  2.  A C
  3.  A D
  4.  B C
  5.  B D

注)情緒障害児短期治療施設は、平成 28 年の「児童福祉法」改正により児童心理治療施設と改称さ れている。

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4

【問06】
次の文は、施設職員に求められるソーシャルワークの援助技術に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. ケースワークとは、地域にあるニーズや生活問題の解決のために、サービスの開発や組織化を図 り、住民が主体的に問題解決に取り組めるようにする技法である。
  2. アウトリーチとは、支援において他領域の専門的知識や技術を要するときに、他の専門職から助 言を受けることである。
  3. ソーシャルアクションとは、福祉ニーズの充足のために、社会環境の改善や制度等の創設・改善 等を目指して、市民・組織・行政等に働きかける技法である。
  4. ネットワーキングとは、複合的な問題を抱える利用者の生活上のニーズを充足させるため、適切 な社会資源と利用者を結びつけ調整する技法である。
  5. ソーシャル・アドミニストレーションとは、意図的なグループ体験やメンバー相互の関係を活用 して、個々の力を高め問題解決するための対人援助技術である。

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3

【問07】
次の文は、「社会的養護自立支援事業」に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. この事業が対象とする年齢は、年度末の時点で 26 歳までの者である。
  2. 対象となる者は、里親等への委託や、児童養護施設等への入所措置の経験がない在宅で生活して いる者を含んでいる。
  3. 実施主体は、市町村に限定されている。
  4. 継続支援計画は、原則措置解除後に作成することとされている。
  5. この事業を行う際には、生活相談支援担当職員を配置することとされている。

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5

【問08】
次の文は、「社会的養護関係施設における親子関係再構築支援ガイドライン」(平成 26 年3月 厚生労働省 親子関係再構築支援ワーキンググループ)に記された「家庭支援専門相談員に求められる技術」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

親とのコミュニケーションにおいて、家庭支援専門相談員に求められる技術は、「受容」「( A )」 「傾聴」である。虐待を行ったため、否定されている親の持ついろいろな思いを「受容」や「( A )」 することで、親との( B )を作り出されることが支援の大きな伴となる。親を( C )すると いう姿勢も大切である。その前提としてそれぞれの親たちが持っている困難を乗り越える力を正しく 評価し伝えると共に、かかわりを通じて更に前向きな力に変容できるよう支援することが重要であ る。その支援において大切なことが積極的な「傾聴」である。

【語群】

ア 指示
イ 共感  
ウ 信頼関係
エ 愛着関係  
オ エンパワメント
カ 指導

(組み合わせ)

  A B C
1
2
3
4
5

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3

【問09】
次のうち、社会的養護における専門職名と専門職の配置が義務づけられている施設の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。

  1. 母子支援員 ―――― 児童養護施設および乳児院にのみ配置が義務づけられている。
  2. 心理療法担当職員 ― 児童心理治療施設にのみ配置が義務づけられている。
  3. 児童指導員 ―――― 児童自立支援施設にのみ配置が義務づけられている。
  4. 看護師 ―――――― 乳児院において配置が義務づけられている。
  5. 児童福祉司 ―――― 児童養護施設において配置が義務づけられている。

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4

【問10】
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

Lさん(50 代、女性)と、その夫のMさん(50 代、男性)は、一人娘が大学に入学したことを機 に、養育里親として子どもを育てたいと考えていた。そこで、どのようにしたら養育里親として子ど もを養育することができるのか、児童相談所に相談することとした。

【設問】

次の文のうち、相談を受けた児童相談所の担当職員が行う説明として不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 里親を希望する理由や動機について確認する必要があることを伝える。
  2. 里親として委託児童を養育するにあたっては、家族の理解や協力が必要であることを伝える。
  3. 委託後に、子どもの発達の遅れや障害が見つかることもあることを伝える。
  4. 委託される子どもの年齢と里親の年齢との差は 45 歳までと定められていることを伝える。
  5. 里親は、児童相談所などの関係機関等と協力し、子どもを養育することが求められることを伝える。

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